2013年05月14日

リサイクル?

 お惣菜のトレーを洗いつつ、ふと気になる。食品の入っていたトレーなどはエコロジーの観点から軽く洗った後にリサイクルに回せというのが、小生の住む横浜市の資源循環局からのお達しである。でも、それって本当にエコロジーになるのだろうかと、ふと気になった。具体的には、まさに今このトレーを洗っている水道水。これにかかるエネルギー量って、リサイクルと釣り合うのだろうかというのが、小生の疑問である。

 こういう事は、数値データさえあれば、あとは計算して比較するだけの話である。気になってみたら調べるべきであろう。

 まず、上水道の二酸化炭素排出量。これは、直接的な数字を見つけられなかったため、段階的に計算する。まず、水を川から汲んで、ろ過して、薬剤を入れて、吸水ポンプを通して…とやって上水道が我々の手元に届くまでに、だいたい1リットルあたり3.1kcal前後のエネルギーを消費するというデータを見かけた。薬品とか化学的な作用で使用される物もエネルギーに換算して含まれているようだが、とりあえずこのカロリーを全部電力に換算するとして、1kcal = 1.163ワット時だから、3.6キロワット時という計算となる。

 電力から二酸化炭素の排出量への変換というのは、キロワット時に0.55をかけると二酸化炭素の排出量(kg)になるそうな。大雑把に、水道水1リットルを消費する時点で、二酸化炭素を2kgくらい排出しているという換算になる。

 さて、水道の水で洗浄するということは、同時に下水道も使用するということになる。何でも下水道に使用されるエネルギーは、上水道を確実に上回るそうな。まぁ、そりゃそうだろう。上水道より余計な物がいっぱい混ざっている物を運んで、それを処理してというステップを踏むのだから当然だ。

 とりあえず、下水の分は少なめに見積もっても上水道と同等かそれ以上。上下水道合わせて、まぁ上水道の2倍〜2.5倍としてみようか。と、これだけで水1リットルあたり4〜5kgの二酸化炭素を排出することになる。200〜250ccの水でトレー1枚を洗ったとして(これは軽く流した程度の水の量であり、相当少なく見積もっている量でもあるが)、だいたい食品トレー1枚を水道水で洗うのに1kg程度の二酸化炭素を排出するという計算だろうか。

 では、食品トレーをリサイクルしたとして、浮く二酸化炭素量はどの程度だろうか。環境省の資料によると、食品トレー1kg(303枚)あたり、二酸化炭素は4.95kg削減出来るそうな。

 おろ…待て。ちょっと待て。いや、かなり待て。何かが変だ。嫌な予感しかしなくなってきたぞ。…とりあえず、落ち着け。こういう時は、素数を…じゃなくて、算出した数字の『桁』を数えて落ち着くんだ。うん。桁を数えるためには、いったん状況を整理してみよう。

 食品トレーをリサイクルのために水道水で洗う。これには「1枚あたり」「1kg」の二酸化炭素を「排出」する。

 食品トレーをリサイクルすると、「1kg(303枚)あたり」「4.95kg」の二酸化炭素が「削減」される。

 えっと…計算するまでもなく、事態の恐ろしさが垣間見えてしまった気がするが…気を強く持って、計算してみようか。ぱっと大雑把に概算するだけでも…約300枚の食品トレーを一生懸命リサイクルして、せっかく「節約」した分の二酸化炭素というのは、その過程で生じる「トレーを水道水で洗う」という行為たった5枚でチャラになってしまうという事か。文字通り、桁が違う「無駄」であると言えよう。

 他にも、懸念事項があったりはする。リサイクルという単語が大手を振って世にはびこるようになってから、大規模かつ切実なレベルの水不足という物は、幸いな事にそれほど耳にしていない。だが、例えば給水車が出動するようなレベルでの水不足があった場合、どうだろう。そのような状況でトレーを水で流してリサイクル、などと悠長なことを言ってられるであろうかというと、当然ながら「否」としか言い様がない。ならば、そこまで行かなくとも水不足であり節水を呼びかけられている状況であれば、どうだろう。市町村の水道局は節水を呼びかけ、同時に資源系やゴミ系の部署からはリサイクルを呼びかけられるわけであろうか。そうなったらこう、かなり矛盾する話だとしか言い様がないわけで…正直、普通に暮らしている身としては困る事になるだろう。

 と、悪いことばかり書いても不公平か。他方、別の見方も出来るかもしれない。というのも、同じ環境省のデータによると、食品トレー1kgのリサイクルで、原油換算で1.14リットルの消費削減が出来るそうな。つまり、1kg = 303枚分の水道水を消費して、水道分の二酸化炭素303kgを排出し、リサイクル分の二酸化炭素4.95kgをそこから削減した結果として、1.14リットルの原油を得る、という計算も出来よう。

 いや…これも、結局悪い話にしかならないのか。電力1キロワット時は、原油換算で2.3〜2.4リットル程度と言われている。高効率で考えて2.3リットルで計算したとしても、1.14リットルの原油は、電力換算だと2.6キロワット時にしかならない。先ほどの計算で水1リットル(トレー4〜5枚分)あたりの電力が3.6キロワット時であると換算した。これも先ほどと同様、計算するのも嫌になるレベルで効率が悪いのは明らかである。ぶっちゃけ二桁違う。石油の値段があと100倍くらいにでもならないとペイしないとか、そんな数字なのではなかろうか。

 エコだとかリサイクルだとか、いったい何なのだろうと切実に考えさせられてしまう計算であった。正直、思いつかない方が幸せだったと後悔するレベルであり、何とも後味の悪い記事となってしまった。小生の計算違いが二桁くらいあったのであれば、と祈るばかりである。
posted by 管理人 at 21:28| Comment(0) | 雑談 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2013年05月06日

三脚兼焚き火台

 今から20年、30年ほど前の時代であれば、キャンプと言って連想されるべき物の中に「焚き火」という項目が大きな地位を占めていたものである。小型のガスバーナーが台頭した現在、ガスで便利に、簡単に火が扱える昨今では、薪を燃やして調理したり暖を取ったり、そしてその後に何の意味もなく火を焚き続けてみたりする機会も減ってしまっているわけで、昔のスタイルが好きな小生としては残念な限りである。

 とはいえ、原点回帰か単なる懐古か、割と最新の技術を使った「焚き火のための道具」が現在でも売られているあたり、焚き火派の需要というものも一定量あるのであろう。

 では、と考えてみる。現代の装備で、小生の知っている焚き火調理をやるとしたらどうなるだろうか。

 まず必要なのは、「かまど」…と言いたいところだが、ちと厳しいか。石(あるいはブロック塀用のブロック)で三方を囲って、上に鉄の棒を2本乗せて作るかまどは、確かにかつての定番ではあるのだが、これは持ち運びには適さない。現地調達出来る場所もかなり限りがある。ので、パス。もう少し原始的な物に回帰してみる必要がありそうだ。

 そうなると、焚き火の上に金属の三脚を立て、そこに鎖をぶら下げて鍋をひっかけるタイプとなろうか。うん、これなら何種類か商品が出てる。少々欲を出して、安価で持ち運びも楽で…などと都合の良い物がないかと調べてみると…あら。あるじゃないですか。「DUG 焚火缶トライポッド」なる物が。収納サイズが直径6cmの長さ40cm弱。高さは80cm弱程度だが、小生が一人、あるいは友人をもう一人くらい連れて行く分には十分だな。飯盒を持っていけば3合くらい炊けるから、もうちょっと人数居ても大丈夫か。

 他に必要な物はと考えると、最近じゃ地面で直接火を焚けないキャンプ場が結構あるので、「焚き火台」なる物が必要になるわけだ。収納サイズで考えると、おそらく最強はMONORALの「WireFlame」。次点でユニフレームの「ファイアスタンド2」あたりになるのだろうか。いずれも、四足のスタンドに耐火布や金属メッシュを張って、その上で火を炊くという物である。さらに興味深いのは、ファイアスタンド2の類似品を自作している人が世の中には結構居るという事である。ふむ、これは小生程度の加工技術でも行けそうなんじゃなかろうか。

 いや…ちょっと待て。実運用のイメージを考えてみよう。焚き火台を置いて、その上にトライポッドという運用なら、トライポッドの脚に直接、焚き火台用のメッシュを張ってしまえば、焚き火台の脚の分のサイズや重量がまるまる浮くんじゃなかろうか。いや、浮くに違いない。絶対浮くはずだ。…って…安易な思いつきだよな、きっと。実際やってみたら、色々と後悔するんだろうなぁ…。たぶんトライポッドの脚なんて横荷重に弱いよなぁ。などと確信と疑心暗鬼を繰り返しつつ、休日を利用して…
とりあえず作ってみた
いや、もっとよく考えてから作れよ、とも思うが。

TriPod.JPG こんな感じ。

 ホームセンターで売っているステンレスメッシュを三角形に切り、3辺をそれぞれ2回折り返したうえで、コーナーに直径10mmのハトメを打ち込んだだけのシロモノである。DUGのトライポッドは、直径約8mmのアルミ棒を、ねじ込み式で3本継ぎ足す形になっている。この継ぎ足しの雌ねじ部分だけ、太さが12mm程度と太くなっているため、10mmのハトメを通すと丁度良くストッパーになってくれる。それ故に、こんな単純な、何も考えてない仕掛けでも成立するわけである。

 写真の曲尺が30cmなので、薪はおそらく15〜20cm程度の短い物を放り込む感じになりそうである。となると、市販の薪なら半分にぶった切る必要があるのか。どのみち薪を使う以上、鉈と鋸は必要なのだから、現地でちょっと手間をかけるだけの話なので、薪の長さについては問題ないとしよう。

 作ってみたけど実験前、という現段階で想定される問題点は、いくつかある。例えば、三角形という形状ゆえ、燃焼部の実面積が小さいのはちょっと問題がありそうな気もする。次に作る時は、三角形ではなく六角形にしておくべきかもしれない。あとは、地面への輻射熱がどのくらいになるかちょっと見えない事。金属のトレイなりバーナーパッドなりを下に敷く必要が、もしかしたらあるのかもしれない。

 逆に、良かったと思うのは収納。DUGのトライポッドの袋は口をマジックテープで固定できるというのに、どういう訳か外側に2組の紐がついている。なので、ポッドを収納して、袋の外側に三角形のメッシュを巻きつけた時、この紐でメッシュを固定出来るのである。収納サイズは直径が2cmほど増えて8cmくらいになるのだが、焚き火台を追加してこのサイズなら万々歳ではなかろうか。

 何はともあれ…実際に火を入れてみてから、かな。次の週末あたり、どっかで炊いてみようか。
posted by 管理人 at 19:27| Comment(0) | アウトドア | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

広告


この広告は60日以上更新がないブログに表示がされております。

以下のいずれかの方法で非表示にすることが可能です。

・記事の投稿、編集をおこなう
・マイブログの【設定】 > 【広告設定】 より、「60日間更新が無い場合」 の 「広告を表示しない」にチェックを入れて保存する。


×

この広告は1年以上新しい記事の投稿がないブログに表示されております。